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奥山 ゆい 雅 「第16回文學の森賞」受賞!!
「獅子句」編集長の奥山ゆい雅が、第1句集「玉手箱」で、株式会社文學の森による「第16回文學の森賞」を見事受賞されました! おめでとうございます!!
第16回文學の森賞は、2021年4月~2022年3月に同社から刊行された書籍96作品を対象に、選考されたものです。
ぜひお買い求めいただき、「玉手箱」のふたを開けてみてください!!
鳥貝を和へ紫は海の色
風光るルージュの減りのややはやく
張紙に貸間アリマス涅槃西風
春の雨煉瓦の赤を赤を重くせり
あてもなく拾つてしまふ椿の実
筍の先に朝の光あり
ありありと見ゆる夢あり水中花
湯冷めして思ひ出したる内証事
とりたてて何もなき日や胡瓜漬
月白し泰山木の花匂ふ
独り言聞くのもひとり夏の果
パティシエの帽子の尖り秋気澄む
鵙高音風より色を奪ひけり
仄かなる硯のぬくみ小春風
軽さうに浮く湯豆腐の重さかな
風止んで山茶花の白極まれり
※抄出は、当ホームページの編集担当者によるものです。
<第一次選考での選考委員の推薦理由>
「平坦な語を使いつつ、作者独特の感性による、どこかに危機感を孕んだシュールな作品に注目(手拝裕任先生)」
授賞式の様子は、同社「月刊 俳句界 2024年8月号(バックナンバー)」を、ぜひお買い求めいただきご覧ください。
※「雅(が)」は、獅子門独特の敬称です。